国立アインシャムス大学 地域づくりセンターで社会教育のプログラムコーディネーターを育成する研修が始まりました

国立 アインシャムス大学 地域づくりセンターで社会教育のプログラムコーディネーターを育成する研修が始まりした。

これは、繁多川公民館との共同プロジェクト「エジプトにおける教育イノベーション創出事業 ~日本式公民館の運営および社会教育の学びを通じて~ 」の一部です。

この企画は、毎回違うEDU‐Portプロジェクトメンバーが、企画から運営を通して社会教育および公民館運営に必要なスキルを学びます。

また、3つの違う立場の参加者にそれぞれの学びの機会を同時に提供しています。

1つ目は、プログラムコーディネーターの育成です。

講座の運営から企画を通して公民館運営や社会教育のプログラムコーディネーターに関するスキルを学びます。そして、講座終了後には自分の住む地域で実際に講座を企画して運営します。

2つ目は、学校の先生が日本式教育の特別活動について学びます。

「授業研究(日本式教育特別活動)」を通して先生方が学び自分の学校で実践していきます。

3つ目は、子供が特別活動を通して毎回違うテーマを学びます。 

休日に子供と一緒に参加することができるので親子で学ぶことができます。子供は授業研究の授業を受けることで、日常生活に必要な知識を学び家庭や学校で実践します。

それでは、その様子をお楽しみください。

*この事業は2019年度文部科学省「日本型教育の海外展開推進事業(EDU‐Portニッポン)」公認プロジェクトとなっています。

講座の詳細

日時:2020年2月28日(金) 14:30〜17:30

場所 :アインシャムス大学地域作りセンター

今回のプログラムについて説明

日本式教育の特別活動や、今回の研修プログラムについて説明しました。

今回のプログラムは、EDU‐Portプロジェクトメンバーが企画、運営をしています。

講座の内容は授業研究で、日本式教育の特別活動を行います。

この講座を通してプログラムコーディネーターの役割や進行の仕方などを実践しながら学びます。  

子供達に事前アンケート

事前に日直がやる仕事について学校でやったことがあるか聞いてみました。

日直の役割についての授業がスタート

今回のテーマは日直の役割です。

まず初めにハリウッド女優にも負けないくらいの演技力で、日直の役割を3つのエピソード(①掃除②電気をつける③協力すること)にして披露しました。

エジプトのあるあるを取り入れた内容とその演技力に魅了されてしましました。久々の衝撃です。

その次に子供達に質問をしながら答えを導いていきます。

子供達が答えたことを紙に書いていきました。

この授業は生徒が自ら問題を発見して自分の答えを考え、日常生活で実践していくことを決めるので「つかむ→さぐる→見付ける→決める」の4段階で展開していきました。(つかむ)→(さぐる)→(見付ける)→(決める)に移動するときに赤い車が一緒に進んでいきます。

子供以外の参加者には以下の資料が配られました。例文が記載されています。

最終的に明日から1週間、今日決めたことを実践するために記録用のプリントが配られました。決定事項はパッとみて分かるように写真が使われています。その内容は以下の3つのことです。

  1. 朝来てクラスに電気がついていなかったらつけること。クラスや、家庭で誰もいないのに電気がついていたら消すこと。
  2. 掃除をすること。ゴミを床に捨てない。ゴミをひろう。
  3. 自宅や学校で協力する。日直当番の仕事を忘れてる人がいたら声かけしたり手伝ってあげる。

1週間後子供達が実践してプリントを提出してくれました。持ってくるようにと指示していなかったので、自ら笑顔で提出しにきたその姿に感動しました。

また、お母さんから聞いたのですが、子供達自ら「誰もいないので電気を消そう。」、「一緒に掃除をしましょう。」と言って行動していたそうです。その言葉に感動したと報告してくれました。

1週間後に提出された記録シート

最後に

社会教育のプログラムコーディネーターを育成する研修の第一回目が無事終わりました。全部で5回の予定です。

次回のテーマは「言葉遣い」です。

プログラムコーディネーターを育成する研修を通して、先生、親、子供とそれぞれの立場からそれぞれの学びができるこの企画。

学びの多い機会になりました。このプログラムが終了し、ここで学んだことをプログラムコーディネーターが自分の地域で実践していくことで学びの輪が広がりより良い社会へ繋がっていくことを願っています。

コツコツ継続していくことが一番大事。

これからもプロジェクトメンバーと応援してくれる方々と共に活動を続けていきまます。

ご協力いつもありがとうございます。次回の講座もお楽しみに。

この記事を書いた人

りむ

沖縄県出身エジプト在住。
小学生の頃から常に夢をもち、目標設定を繰り返しながら人生を切り開く生き方を貫く。
「何歳になってもチャレンジできる。学ぶことに終わりはない」をモットーとし、子育てをしながら日本とエジプトの架橋「グローバル公民館」や個人メディア「りむラボ」を運営している。