エジプトに公民館を作ろう2019年度報告ミーティング(文部科学省 日本型教育の海外展開推進事業EDU‐Portニッポン公認プロジェクト)が開催されました

エジプトに公民館を作ろうというプロジェクト(日本型教育の海外展開推進事業EDU‐Portニッポン公認プロジェクト2019)でエジプトカイロに拠点ができつつあります。

日本の社会教育の背景を踏まえて、エジプトに求められる拠点づくりの報告と今後の展開についてミーティングを行いました。

それではミーティングの様子をご覧ください。

説明会の詳細

日時:2020年2月2日(日) 17:30〜20:00

場所 :BUKATSUDO 横浜市西区みなとみらい2-2-1 地下1F

参加費 :無料

報告者: モハメッド アブデルミギード サイード氏 (エジプトチームコーディネーター)

南 信乃介 氏 (特定非営利活動法人1万人井戸端会議 代表理事)

西山 佳孝 氏 (グローバル公民館アドバイザー)

その他、関係者

公民館との出会いやエジプトにあった公民館について

モハメッド アブデルミギード サイード氏 が公民館との出会いやエジプトにあった公民館について発表しました。その一部をご紹介します。公民館との出会い等は他の記事をご覧ください。

最初に日本人にエジプトと聞いて思いつくことは何か聞いてみました。

ピラミッド、歴史など代表的な答えが返ってきました。

それでは逆にエジプト人に日本と聞いて思いつくことは何か聞いてみました。

システム、テクノロジー、真面目などの答えが返ってきました。

ここで面白いことがわかります。日本人はエジプトの昔の事しか言いません。逆にエジプト人は現在の日本のことを言っています。

自分の祖先は私たちに偉大な遺跡を残しましたが、わたしは何を残すことができるのだろうかと思いました。

そしてたどり着いたのが日本の公民館です。

イスラームの教えでは、自分が死んだ後も継続してこの世に役に立つものを残すことが良いとされています。

例えば、子供、みんなの影になってくれる木を植える、エジソンのようにみんなの役に立つ発明をするなどです。

わたしは、エジプトにあった公民館を作って、若者や子供達がつどい、つなぎ、学び、協力して実現する場を残したいと思いました。

また、イスラームの教えでは、神様は人間を作るときに全てのことをできるようには作りませんでした。一人一人個性があり、上手にできる人とできない人がいます。なのでみんなで協力しなければ生きていけないように人間は作られました。

グローバル公民館は、同じ興味、関心のある分野の人が集まって協力し、課題を解決するためのアイディアを実現していきます。

エジプトで開催された2019年度 EDU-Port公認プロジェクト「エジプトに公民館を作ろう!キックオフ説明会」で初めて司会に挑戦したメンバーがいました。彼女は最初司会なんてできないと言っていましたが、実際に司会をやってみるとすごく楽しくて、これからはもっと司会をやっていきたいと最後の挨拶で発言していました。

他のメンバーは、看板の担当だったのですが、業者との間でデザインのミスがあり大変な思いをしました。その出来事をきっかけに自分でデザインを学んでみようと言いました。

プロジェクトメンバーはこのプロジェクトに関わることで、自分を発見しました。苦手だと思っていたことが好きになったり、問題が起こったことが学びへのきっかけになりました。

また、昨年講座を受けた方の中には、実際に自分の地域で公民館のアイディアを実践している方も数名います。
公民館のアイディアに刺激を受けて、自ら行動していく人の輪がどんどん広がっています。

日本型教育の海外展開推進事業EDU‐Portニッポン公認プロジェクトでのエジプト訪問

グローバル公民館アドバイザー西山氏がエジプトでの拠点の視察やキックオフミーティング、今後の展開などについて発表しました。

特定非営利活動法人1万人井戸端会議 代表理事 南氏の発表

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8年前エジプトのモハメッドアブデルミギードさんが母国に作りたかったのは日本の公民館のような場所。

変化の激しい時代に、何が必要か、何を残していくべきかを考えた中で、経験から学びあい、自分に必要な事を一生、学び続け適応していくことができる日本の社会教育の可能性でした。ギドさんから教えられた側面です。

地道にオンラインで交流を続け、現地のニーズを探ってきた中、今年、来年と日本型教育の海外展開推進事業EDU-Portニッポンの公認プロジェクトに選ばれました。

近い将来、エジプトに日本の公民館の機能「つどう・まなぶ・つなぐ」にエジプトに求められている「協力」、「実現」を加えカイロでOPENに向けて準備しています。

エジプトでの公民館づくりは日本ほど教育(家庭、学校、地域で)が定着していない面はありますがより学ぶ意欲、自己を向上したい気持ちは大きいと感じます。

日本の公民館に、就労支援や家庭支援、スタートアップなどの若者のチャレンジを支える機能も加え、小学校との連携、大学との連携でより生活に即した体験と学びの場が促進します。

エジプトでの公民館づくりは、日本の公民館の可能性を広げます。誰かの人生を変えてしまうような出会いや気づきを生むのが公民館です。そこでの出会いから、また新しい未来が拓かれることを期待しています。

(※主催者の1万人井戸端会議の南氏の言葉を転載)

沖縄からいつもお世話になっている沖縄大学イブラヒム先生も参加して公民館との出会いについて発表しました。

詳細はこちらの記事をご覧ください。公民館との関わりやエピソード

最後に

エジプトといえば「ピラミッド」日本人の誰もがそう答えます。エジプトといえば「公民館」という日がくるように、そして、エジプトから始まる新しい公民館の形を逆に日本へ伝えていけるように、エジプトの若者の力を借りて活動していきます。

グローバル公民館の活動を応援してくれている皆様、ありがとうございます。そして今後も応援をよろしくお願いいたします。

この記事を書いた人

りむ

沖縄県出身エジプト在住。
小学生の頃から常に夢をもち、目標設定を繰り返しながら人生を切り開く生き方を貫く。
「何歳になってもチャレンジできる。学ぶことに終わりはない」をモットーとし、子育てをしながら日本とエジプトの架橋「グローバル公民館」や個人メディア「りむラボ」を運営している。