グローバル公民館とJapan Egypt Network(Jen-Youth)、在エジプト日本国大使館の協力のもと、日本の学生生活(小・中・高・大学)と就職活動の紹介および公民館と学校の連携(キャリヤ教育等)について学ぶイベントが開催されました。
このイベントには、日本に留学したい学生や日本の教育に関心のある先生方が参加しました。
日本の学生生活や就職活動、なかなか就職できない学生の問題などに対して質問や意見を述べる参加者達。
イベント終了後も講演者を囲み積極的に質問をしていました。
その様子から日本のことをもっと知りたい。日本への留学の夢を叶えたいという真剣な思いが伝わってきました。
それではイベントの様子をご覧ください。
意見交換会の詳細
開催日:2018年9月6日(木) 18時~20時30分
内 容 :日本の学生生活(小・中・高・大学)と就職活動の紹介および公民館と学校の連携(キャリヤ教育等)
参加者 :学生、先生、教育関係者等
ゲスト:南信乃介(NPO法人1万人井戸端会議 代表理事・那覇市繁多川公民館 館長)
イブラヒム・エルサムニ博士(沖縄国際大学教授・沖縄在住40年のエジプト人)
場 所: 在エジプト日本国大使館
参加費:無料
公民館と学校の連携について
繁多川公民館 館長 南さんが日本の公民館での活動について紹介しました。
エジプトにきて今日までの5日間、いろいろな人やエジプトの文化や歴史に出会ってきました。
特に印象深かったのは、カイロ考古学博物館やアレキサンドリアへの訪問です。
そこで、エジプトを守るために様々な戦争や戦いに巻き込まれてきた歴史があるということを知りました。
エジプトのアラビア語での挨拶「アッサラーム・アライクム」にはあなたの上に平安がありますようにという意味があることを知りとても感動しました。
ナイル川を守るため、エジプトを守るために戦ってきた歴史があるからこそ毎日の挨拶で平和を願うことが凄く意味のあることだと教わりました。
これから公民館の事例について少し話しますが、そういった地域の成り立ちや歴史、文化を凄く大事にしながら、そこに住んでいる方々とより良い地域づくりより良い国づくりのために地域から頑張っていく取り組みです。
この後、繁多川の歴史や繁多川公民館の取り組みについてのお話がありました。
- 地域の見守りや支え合いで支援を必要としている子ども達の居場所づくりに取組んでいる。事例:いどばたごはん会
- 高齢化が進む中、世代を超えて地域で支え合う仕組み作り。 事例:高齢者が一人で住む部屋を学生の下宿先として提供してもらい、高齢者の見守りや生きがいづくり。学生にとっては金銭的負担の軽減と安心できる生活環境が守られる。
- 地域の豊富な人材を発掘・活用する「すぐりむん認定」
- 学校でのキャリア教育(地域で実際に働いている方が今の仕事にどうやってついたのか。仕事につくまでの苦労や大事にしていることを中学生が少人数で聞き取る。)
- 中学校での地域学習(地域の成り立ちや大事にしてるところの講話や実際に地域散策、最後に学びのプレゼンテーション)
- 放課後の居場所づくりではサポートボランティアとして中学生が活躍している。
日本の学校について
イブラヒム先生がエジプトから日本に行った経緯や日本での公民館との関わりについて話したあと、日本の学生生活(小・中・高・大学)と就職活動の紹介をしました。
- 日本の学校はエジプトと同じで小学校が6年間で中学校が3年間。
- 日本とエジプトの違いは高校へ進学するときで日本は入学試験がある。
- 日本の高校にはレベルの違いがある。そして高校2年生から文系か理系に分かれる。高校から留年制度があり試験に合格しないと進級できない。
- 大学の入試試験や推薦制度についての説明。
- 大学になるとアルバイトをする学生が多くなり、その経験を通して社会人としてのマナーを学んだりすることができる。
- 就職活動や就職後の生活、定年後まで。
質疑応答の様子
質問コーナーでは積極的に手をあげて質問する学生や先生達が印象的でした。
学びをより深めるために疑問や考えを述べていました。
最後に
今回のイベントにはたくさんの方が参加してくれました。
日本では学生の時にアルバイトをして社会人としてのマナーを学んだり、仕事をする上でも貴重な経験をすることができますが、エジプトには学生が社会人になるための準備をする機会があまりありません。
今後は、グローバル公民館がキャリア教育や講座などを通して社会人になるために必要な学びの機会を提供していきたいと思いました。
エジプトの将来を担う若者の教育に今後も力を注いでいきます。
また、南館長のお言葉にあったアラビア語の挨拶「アッサラーム・アライクム(あなたの上に平安がありますように)」の意味を意識しながら挨拶を交わし、日々平和を願うことが地域の平和、国の平和、そして世界の平和に繋がっていくと思いました。
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